コリン・バークシャー
私はなぜアップルがこれほど成功したのかについて、ほとんどの人と全く違った観点を持っている。この観点が正しければ、アップルは今まさに、大きな間違いを犯している。 私は、アップルの高い評価は、彼らがかなり高価な、芸術的なデザインの製品を作っていることにあるということについて考える。私はただこれに、真っ向から反対する。 

アップルの成功は、彼らがよりシンプルな製品を、ライバルが太刀打ちできない価格で販売した時から始まった。 iPadが世に出た時、その価格にかなうライバルはいなかった。1000ドルで販売されると見られていたが、小売価格は500ドルであった。ホットケーキのように売られたのだ。それは信じられないほどパワフルな機器で、安価だった。 またライバルの製品より更に軽かった。それはライバルが実現していたよりも、接続性が優れていた。ネットブックよりも小さくて軽く、携帯電話の接続性を持ち、たったの500ドルしかかからないのだ。きわめてシンプルに言えば:長年の間、単にライバルはそのような機器を作ることができなかったのだ。 Apple Store NY 

MacBook Airも似たような歴史がある。発売された時、信じられないほど小さく、あり得ないほど軽かった。そう、問題は高価であったことだが、ライバルはそのように小さい、または軽い、または安価な製品を作ることができなかった。簡単に言えば:アップルはライバルが何年もの間到達できなかった、価格と特徴点を見つけたのだ。 iPhoneが世に出たときも同じストーリーだ:それまで存在したどんな製品よりも、より小さく、軽く、シンプルだった。これは高い価格で販売された。しかしそれでさえもまだ、ライバルはその品質や特徴、価格に数年間敵わなかった。 

アップルの歴史を振り返ってみたなら、このパターンはAppleⅡコンピューターから始まっている。これはそれまでの製品より小さく、軽く、はるかにシンプルであった。全てが一つの箱に入っていて、拡張ボックスがなく、まだフルサイズの素晴らしいキーボードが付いていた。それは信じられないくらい軽い。(実際、おもりを装着するスペースが組み込まれていた。)価格は高価だった・・・あなたがかつて拡張したTRS-80など、同等のコンピューターと比べた時を除いては・・・そうすると、価格も安価だった。 

iPodも同様のストーリーを語るだろう、ライバル製品より小さい。容量は、より大きい。そして信じられないほど安価だ。iPodシリーズは初期のnanoやtouchでこのパターンを続けた。(iPod touchを見たことがありますか?信じられないくらい薄い!) 事実、スティーブ・ジョブズ配下のアップルは、積極的な価格設定で、可能な限りの価値が詰め込まれた製品を作っていた。

アップルの成功は、その製品が最高の価格・性能の比率を持っていたことにあった。最高の価格・性能の比率を、市場のローエンドまたはハイエンドで獲得することはまれである。この機会は主流のスイートスポットに存在する。スティーブ・ジョブズはこのことに気づき、彼の全ての製品は、最高の価格・性能の比率を提供することによって、よく売れて超過利潤を得ることができる、このスイートスポットをターゲットとしていた。 アップルは1990年代に、この最高の価格・性能の比率を持たなくなった為に失敗した。

私は、現在のアップルが、もはや製品の価格・性能に焦点をあてていないことを心配している。新製品は、積極的で衝撃的な価格あるいは特徴を備えていない。 Apple Watchは、アップルがいまやただの大きくて、高価で、無気力な会社であり、膨張した複雑な装身具を作っている会社であることを証明しているように思える。彼らは、自分たちがバーバリーや、他の高価なブランドであるかのように考えており、彼らを成功に導いた価格・性能のリーダーであるとは考えていないようである。

参照先 TalkingPointz.com