あらゆる偉大な企業は、その背景にさまざまな情熱を抱いています。ユニリーバは、イギリスとオランダに本拠を置く企業であり、その例外ではありません。同社は、石けん、シャンプー、食料品、その他の日用品でよく知られています。例えば、ダヴ、リプトン、ワセリンなどから、アイスクリームブランドのベン&ジェリーズまでを手がけています。毎日、推定20億人もの人々が、ユニリーバの商品を利用しています。

先日、ユニリーバのグローバルCEOでオランダ人のポール・ポルマン氏が東京を訪れ、いくつかの会議で自身の情熱を語りました。会議に参加したのは、各国のユニリーバの社員、顧客、そしてグループ企業の社員です。ポルマン氏の演説は、非常に印象的でした。というのも、彼は、演説の中で、統計などの詳細をはっきりと示すよう意識しており、それが演説を刺激的なものにしているからです。そういうわけで、彼の主張の信憑性を疑うのは難しいように思われます。彼の場合、質疑応答の時間は、質問ごとに答えを言うのではありません。3つの質問に対して、即座に3つの答えをまとめて返すのです。お気に入りの言葉は、「評価しないのなら、蓄えているとは言わない」でした。

彼は、自身を息の長いCEOだと表現しています。なぜなら、既に6年間も経営を指揮しているからです。ほとんどのCEOは、その前に、全てをやり遂げられないまま交代しています。彼は、自らの情熱について語ってくれました。その情熱とは、私たちが活動する環境に対して、より貢献できる企業を目指すというものでした。ポルマン氏は、世界の人口のおよそ60%は都市部に住んでおり、自らも環境保護主義者ではないと前置きしました。その上で、森林が完全に破壊されるのを防ぐことや、資源を枯渇させないようにすることが重要だと話しました。なぜなら、このようなビジネス(生活)の方法は、持続不可能だからです。ユニリーバは、日用品の主要メーカーです。年間収益は、600〜700億USドルにもなり、大量の商品を取り扱っています。同社は、緑化や再生可能エネルギーの活用に取り組むと同時に、あらゆる汚染物質の排除を目指しています。パッケージングの他、あらゆる営業活動を調査し、どのような活動が持続可能かどうかを確かめています。こういった活動は今日、「持続可能性」の追求と呼ばれるものです。

ポルマン氏は強調しました。世界の富のほとんどは、社会の頂点に属する非常に限られた人々が掌握しています。その一方で、貧困層の人口は、世界のほぼ全ての国で増え続けています。

食料品に関して、非常に興味深い点として挙げられるのは、ナイジェリアの農業従事者の平均年齢が57歳だということです。これは、日本の状況と非常に近いのです。先進国と新興国の間に、このような類似性が見られることから、私たちが考えなければならないのは、未来の世代の生活についてでしょう。食料生産は、人類の未来にとって、ますます重要な意味を持つようになってきています。オランダは、世界中に食料を供給していますが、その原動力は非常に強力な農業経営と、温室栽培です。温室栽培により、一年中作物の栽培が可能で、それを世界中に輸出できるため、競争力があります。食料輸出国は、比較的良好な国際関係を築いていることが多い。好まれる国を目指すなら、食料の輸出を増やすべきです。

ユニリーバは、より良い社会を作るため、世界中でさまざまな活動に取り組んでいます。ポルマン氏が、同社のような大企業の経営者として大きな成功を収めている理由は、おそらく、「使命を持った企業」であろうとする彼の姿勢にあるのでしょう。彼は話します。本当の意味で社会を導くことに関しては、政治家よりも偉大な企業のほうが勝っています。自分は心から、有限の資源の枯渇を防ぎたい、素晴らしい労働環境を作りたい、と考えており、利益を得ることばかりにこだわっていないし、株式市場の分析家による四半期ごとの評価にも興味がありません。人々は、四半期ごとに区切られた人生を送っているわけではないし、それは企業も同じでしょう。ユニリーバが素晴らしい企業である理由は、優れた経営陣があるからです。素晴らしい企業の見分け方ですか? それは、社長を見れば分かります。もしくは、AINEOグループで私たちが言ったように、指導者を見ることです。チームは、指導者がすること、そしてそうする理由を、直接的に反映するものだからです。