おそらくどの世代の人たちも、自分たちの後の世代は自分たちがしてきたことを同じようにできないと考えます。私たちは皆、年配の人たちが彼らの大変だった生活について話すのを聞いたことがあるはずです。学校まで10キロの道を、半ズボンで、冬に、雪の中を歩いて…といった、信じられないような話を。技術や交通手段の発達により、人々は確かにより良い生活を送るようになりました。毎日の仕事が給料を得るためというより、食べ物を買えるだけのお金を得るためのものだったのは、何世代も前のことでしょう。昔の世代の人たちは、自分で食料を育てる仕事をするために自分の人生を費やしていました。そうしなれば飢えてしまったからです。戦中・戦後の日本の生活はひどいものでした。私たちは皆、茶碗に一粒のご飯も残すな、と前の世代の人たちから言われます。物を無駄にしないようにと彼らが教えられてきたからです。

 私たちは使い捨ての時代に入っています。私たちはもはや、物が壊れた時に何でも直して使うことがなくなりました。多くの場合、私たちは物を捨てて新しい物を買います。ほとんどの会社では、コンピューターの寿命は3年です。おそらく最も長く使われる物は、電話システムや構内(内線)交換機でしょう。NEC、日立、その他のほとんどの国内メーカーがあまり電話システムの技術革新を行わなかった日本では、特にそうです。電話システムを取り換える理由がないため、日本では6年~10年ぐらい同じシステムが使われています。携帯電話は非常に変化していますが。

今の世代に何が起きたのか?

技術はますます向上し続けています。現代の若者たちは、父親と母親が関係をもたない機能不全の家庭で育っています。さらに悪いことに、離婚率が現実に増加しています。子どもたちは大抵の場合、親たちの姿を反映しています。もし親たちが人と共に生きることをしていないなら、どうして私たちは子どもたちにそうするよう期待できるでしょうか? 多くの場合、企業は、今や自分たちの従業員であるこれらの大きくなった子どもたちに社員教育を施します。話し方、人との関わり方、良いコミュニケーションの取り方といったことについてです。しかし壊れて機能不全となった家庭が、社会に痛手を与えています。

 会社に入って来る次世代の新しい社員の多くは、諦めが早く、反応が遅く、何かをし忘れることが多く、基本的なスキルをもっていません。インターネットにより今の若者たちは独りで過ごす時間が多くなり、とにかく人と話す方法が分からないのです。

大きな赤ん坊たち

 親たちは経済的にはうまくやって、子どもたちを人生の現実から守ってきました。多くの子どもたちは物事をすぐにやめてしまいます。一つの仕事に長く取り組まず、大学を中退し、スポーツでも上達する努力をしないですぐに諦めてしまいまいます。彼らはパソコンソフトやゲームに気を取られ、それにより、同年代の人たちと普通に付き合うことが不得手になります。彼らは、大人になろうとしている、あるいは大人になろうとしない理由を唱えている、赤ん坊たちなのです。 

企業はいかにして意気地なし社会をなくす手助けができるか?

企業が子どもたちにより良い影響をもたらすことができる方法がいかなるものだとしても、時間はかかります。鍵となるのは家庭です。それぞれの家で強く健全な家庭をもっている人は、共に働くのに最善な人たちとなります。プライベートの時間を、家族と過ごすチャンスとして大切にするようチームメンバーを励ますことにより、私たちは自分たちの組織にいる人たちの家族に肯定的な影響を及ぼすことができます。あなたの子どもたちを家にいさせてゲームをさせるよりも、外に連れて行く方がより価値があることが他の人たちに見えてくると、彼らはそうすることの益も体験するようになっていきます。子どもたちは二十数歳になった時ただ家から離れて行ってしまう、ということにはなりません。彼らは愛のある両親の所に来るのを好むようになり、将来の伴侶を両親の家に連れて来るようになるでしょう。

あなたのチームメンバーを励ましてください

 あなたのチームメンバーに、人生のすべての時間を大切にするよう励ましてください。職場では熱心に働くように、しかし自分の人生ももつようにさせてください。もちろん、時には、仕事を済ませるためにどうしても働かなければならないこともあります。またある時には、ビジネスチャンスがある時にそれをつかまなければならないこともあります。

次のことは、あなたのチームメンバーが前途有望な人々を育てられるようにする方法です。あなたのチームメンバーに次のことをするよう励ましてください。

• 毎年の有給休暇をすべて使うこと

• 家族、特に子どもたちと時間を過ごすこと

• 配偶者とデートすること

• 時間外労働をする際は事前に了承を取り、後でその分の休みを取ること

• 子どもたちの行事に親が参加するようにすること

• 休暇に自分の町の外に出かけることについて語り合うこと

 企業は社会に肯定的な影響を及ぼすことができます。それは、あなたのチームメンバーの家族一つひとつが強い関係を築くよう励ますことから始まります。そうするなら、きっといつか、私たちはすべての意気地なしと別れを告げることができるでしょう。